喜遊楼  その弐

 

 

ー喜遊楼ー

”バサリ”

「いらっしゃい」

見世番が声を掛ける

「おう」

「こりゃ、万事屋の…
もう、いらしてますよ」

「え?来んの早ぇえなぁ」

「そうすねぇ、かれこれ、半時ばかし経ちますかぃ」

「マジでか!?やべぇな」

銀時はブーツを脱ぎ捨て 框に上がる

ドカドカと進む銀時

「あ、銀さん」

楼主部屋から出て来た 楼主とすれ違う

「ばぁさん、邪魔するぜ」

楼主ばぁさんと呼ぶには若い感じがしたが 銀時は気にした風もない

通り過ぎ様とする銀時を 楼主は着物のたもとを掴み 引き留める

「なんだよ」

「ちょいと、話しがござんす」

「後にしてくんない?
待たせっと うっせぇのよ」

「ああ…
では、帰りに寄って…」

「分かったよ、じゃあな」

銀時は話し途中で 廓の奥へと進む

行き交う遊女達は 銀時にニコリ 笑いかけ
銀時は頷いて 通り過ぎた


カラッ

「随分、早ぇえな、土方く…ん?
アレ?寝てる?」

土方は紫檀のテーブルに突っ伏して 寝ていた

「珍しいじゃねぇの」

銀時は土方の隣に座り 土方の頬を撫でる

それでも土方は寝入っていた

「触っても起きねぇとは…
よっぽどお疲れなんじゃねぇの?
トシ…」

銀時は土方のサラッサラの髪を撫でながら クスッと 笑った

暫くしても 起きる気配の無い 土方を残し 銀時は廊下に出 禿の名を呼ぶ

「すず?すず、いねぇの?」

「あい。銀さま、如何しなんした」

「おう、腹減ったからよ…
いつもの、頼むわ」

「あい」

禿は頷き笑うと 静々 去って行った


部屋に戻った銀時は 土方を横目に テーブルの上の煙草とライターを手にすると 一本取り出し 吸い付けた


「ナニが旨いんだか…
良くんなモン、ぷかぷか吸ってんよなぁ」

二口吸い 銀時は 灰皿に煙草を揉み消した


「失礼しゃんす」

禿がやって来て 膳を置く

「銀さま、旦那さまは、寝て仕舞いんしたか」

「ああ?コレ?
疲れてんじゃね?
色々、世の中ぁ、物騒だからよ」

「そうでありんすか」

「そうだよ」

銀時は笑うと 膳から 宇治銀時スペシャルを取り上げ もっさもっさ 食べ始めた

禿は 静々と 部屋を出て行った


「ごっそさん」

銀時は膳を廊下に出し 服を脱ぎ 見世の寝間着に着替え 土方の隣で テーブルに 突っ伏した

ジッと 土方の寝顔を見詰め 微笑む

「こんなしてたら、俺も寝ちまうよ?」

そんな事を呟きながら 銀時は目を閉じて 本格的に 寝入ってしまった

 

「やっべ…
寝ちまってた…」

起きた土方は 隣で同じ姿勢で 寝こける銀時を 見詰める

「何でコイツまで寝てんだ?」

土方は 銀時のフカフカの銀髪を撫でる

「銀時…
テメェ、何で寝てんだよ…
来たんなら、起こしやがれ」

土方は文句 呟き 銀時の寝顔を見て

「小豆くっつけて…
ナニ幸せそうに寝てんだよ…」

銀時の口元から 小豆のカスを拭い取り土方は笑う

「銀時、」

一声掛けて土方は 銀時を抱き上げ 隣の部屋へ移る


「……ん…ァッ……」

銀時はムズムズする快感に うっすら目を開ける

「…にゃに…」

少し躯を起こすと 土方が銀時の股間に 顔を埋め しゃぶっていた

「アレ…起きたんだ…」

「テメェがな……」

「起こしゃイイだろ?」

「テメェこそ、起こしやがれ」

「んあッ…アンタ…起きなかったから……んな、強く…擦るなよ……」

銀時は軽くのけ反り呟く

「先、出すか?」

「え?あ…どっちでも…」

「そうか」

土方は頷き ズボンのジッパーを外した

「わぁ…相変わらず、凶暴なチンコ」

銀時は笑い その凶暴なモノに手を延ばす

「テメェのは、寝てる間に、すっかり解しといたからよ」

「だから…イイ夢心地だったよ
んじゃ、来なよ」

そう言いながら銀時は 土方のモノに口付け 鈴口を 舌先で弄い クルリと 亀頭を舐め回した

「テメェ…来いっつっ時ながら…」

銀時の髪を撫で 肩を撫で 土方は笑う

銀時が土方のモノを舐め 奉仕する 淫猥な音と 自らの行為に興奮し 喘ぐ息遣いが響いた

「欲しいんじゃねぇのか?」

問い掛けに銀時は頷き フェラを 続けた

「オイ、テメェん中で達かせろ」

「あ…うん…」

銀時は笑い 躯を起こし 土方を跨いだ

「今日…泊まれんの?」

問いながら銀時は土方のものをゆっくりと収めていく

「ああ…
…イイぜ…すげぇ締め付けだな…銀時」

「んああ…硬ぇえ…
腹ン中で…
ドクドクいってらぁ……」

銀時は恍惚とした表情を浮かべ
自分の下腹を撫で下ろし土方を見詰める

「エロい顔しやがって…
銀時………
テメェん中は、蕩けそうに熱いぜ?
そんな、欲しかったのか?」

笑う土方の肩を抱いて 銀時はゆっくりと 腰を蠢かせ 喘ぎながら頷く

「欲しかった…よ…
トシは?
違うのか……よ」

「俺ァ、何時だってテメェが欲しい…銀時
テメェん中に挿れてぇ…」

「アハハ…俺ァ、トシのキンタマ挿れかよ…
んんッ…イイ……
気持ち…イイよ……トシ」

「ああ…イイぜ、銀時、もっと腰振れ」

土方は冷たい笑いを浮かべる

『表情の割に……
興奮してんだな
さっきよか…
硬く…なった…
ああ…んッ』

銀時の喘ぎと 土方の荒い息遣いが 響く

濡れた音が 土方の耳に届き 笑みを浮かばせる

「ナニ?楽しそう」

「ああ、愉しいぜ
俺に感じて喘ぎ捲くるオメーが…可愛い」

「ばッ、馬鹿言ってんじゃねぇ…
可愛いって…ナンだよ…
クソッ…もっと言え…」

銀時は喘ぎ蠢きながら言う

「アハハ…
可愛いぜ…銀時」

土方は銀時を抱き寄せ 下にして 脚を担ぎ上げると 強く突き上げた

「ヒァッ!
やっ……ト、トシ…激し……いッ」

「逃げんな」

銀時の肩を掴み躯を引き寄せる

「はッ……うッ!
トシッ!!
………イイ……っ…
はぁあんッ…」

銀時は土方にしがみ付き 土方の肩に顔を埋めて 囁いた

「好き……
もっと………あぁ…
トシ…」

「ああ?
愛してるくれぇ言えよ」

強く腰を打ち付け そして引き 土方は銀時の感じる場所をゆっくりと擦る

「あんッ…愛してるッ!
ソコ…だ、だめ……イッちゃう…」

ダメと言われれば 土方は余計にソコを擦り 突いた

「ふっ…うっ…あん…」

益々 高ぶりを増す銀時の 喘ぎと 細かな痙攣が 土方を更に 刺激した

「イキそうじゃねぇか」

微かに頷く銀時に

「イケよ…ここだろ?
集中して突いてやっからよ」

囁き 笑う

「ば…おかしく…なる…
やめ…」

自ら蠢かす腰は止まらず 銀時の躯は 更に激しさを求めていた

「すげぇ、ヒク付いてんぞ…
堪らねぇな……」

時々 深く突いては 銀時に悲鳴に似た喘ぎを上げさせ ゆっくりと柔らかめに銀時のモノを擦りながら 土方は銀時の恥態振りを見ていた

 

 

 

おしまい