ST. VALENTINE'S DAY

 

 

 


目覚めた銀時はTVのスイッチを入れる

『昨日からターミナルを占拠し、爆破予告を出していた、攘夷志士集団が今朝、5時16分、真撰組の突入、大乱闘により逮捕されました』


「お、解決したか…」

『続いて、記者会見会場からレポートお願いします。ハナのアナ』

銀時は呟いて、警察庁 長官 松平片栗虎の記者会見を眺める

真撰組 局長 近藤勲

副長 土方十四郎も 映っていた

相変わらず豪快に笑う近藤

その隣で不機嫌そうに くわえ煙草でソッポ向く土方

「やっぱ、良い顔だよなぁ、躯も、まぁ、良いケド」

銀時はブツクサ呟きTVを眺める


「おはようヨ」

「おう」

神楽は銀時の見るTVをチラ見して、顔を洗いに行った

 

 

 


昼過ぎ

「んじゃ、コレな
途中で食うなよ?依頼品だかんな?」

「そんな事しないアル!アネゴに殺されるアル」

「そうだよォ
怖ぇえかんな、お妙は」

銀時はお妙に頼まれた
“すまいる“で客に配るバレンタイン用、(銀時)手作りチョコを神楽に渡す

「じゃあな」

銀時は神楽を送り出す

「銀ちゃん、イチゴ牛乳は一日、一本アルよ?」


「わってるよ
心配性のお母さんですかおまえは
ちゃんと新八にもチョコ渡せよ」

「分かったアル
行くヨ定春」

「アン!」


神楽と定春が見えなくなると、銀時は家の中に入り辺りを見回す


「来んの夕方だし、ナニすっかな…」

ソファに座り、再びTVを付けた

 

ぼっとしている内に、眠ってしまい、銀時は夢の中にいた

 

 

『14日な、何か旨いモンでも食いに行こうぜ』

『おぅ、いいね』

 


『休みじゃねぇが15日は夜勤だしよ
ゆっくりしようぜ』

『ああ』

 

 

 

辺りは薄暗くなり、ソファでうたた寝する銀時は

「へくしッ!!」

クシャミ一つ身震いして目を覚ました


「寒ぃ…」

 

「何だ?もう6時過ぎてんのかよ?」

時計を見詰め文句言う

 

「ああ?自分から誘っておいて何の連絡もナシですか?」

 

ぼっとした頭が冴えてくると、今度は苛々しだす

 


「なんだ?ああ?何で俺がヤツを待ってなきゃならねぇ」

 


「マジムカ付く!」

 


「あのヤロー来ても入れてやんなぇかんな!!」

 

 

苛々しながらも待ち続ける銀時

 


時間は刻一刻と過ぎて行った

 


21時過ぎ

携帯へ電話してみる

「出ねぇ…」

 


何度掛けてみても、出なかった

「チッ!」

銀時は舌打ちして風呂へ向かう

 


のんびり風呂に浸かる気分ではなかったが
冷えた躯を温める為に 銀時は長い事、湯舟に浸かった

 

 


風呂から上がっても
何の変化もなかった

 

 

待てど、暮らせど、来る気配無し

 

 

24時

2/14

ST.VALENTINE'S DAY

終了……

 


「マジでか……」

 


銀時、うなだれて、就寝

 


一人、寂しいバレンタインであった………