いちごふぇあ~

 


新宿


ネオン色付き始める
かぶき町

 

「今日も一日ご苦労なこって…」

沖田は一人呟く

それを聞いてか 知らずか土方は大きく溜息一つ

「かったりぃ…」

土方は呟いて 直ぐ近くの自販機で コーヒーを買う

ぷし

ごくッごくッ

「アレ?ありゃ万事屋の旦那じゃあねぇですかぃ?イヤ相変わらず別嬪だぃ」

沖田の台詞に土方は振り返り 飲みかけのコーヒーを 吹き出した

ぶ―――――――ッ!!

「きったねぇなぁ土方さん」

沖田は掛かったコーヒーを ピッピッと 払う

「な、なんだ、ありゃあ…」

口からダラダラ コーヒーを垂らしたまま 土方は 目を点に 呟く

「旦那ァ!」

沖田は 土方の事等 お構いなしで 銀時の元へ向かう

「アレン?総一郎くん」

銀時は笑って沖田に手を振る

「総悟でさぁ。どうしたんでぃ、今日は何のコスでぇ、女子高生ですかぃ」

沖田は銀時の全身を舐め回し視線で見て聞く

「ナニ?
エロい目で見ないでくんない?」

銀時はニヤリ言う

「イヤ、なかなか似合いじゃあねぇですかぃ」

「パー子ナニ着ても似合うからァ。ね、そこでアホ面曝してる人、どしたの?」

「さぁ、俺にゃあ関係ねぇお人でぇ」

「て、テメェ!なんて格好してやがるッ!!」

叫ぶ土方

「あん?」

銀時は耳ほじほじ そっぽ向く

「何のイベントなんでぇ。かまっ娘倶楽部ですかぃ」

「そっ、遊び来てぇん!!サービスするわん」

銀時はそう言って チラシを一枚渡す


 【かまっ娘倶楽部】
春のイチゴふぇあ開催中


そう書かれたチラシを 見詰め

「イチゴふぇあと、女子高生に何の関係があるんでぃ」

沖田は聞く

「ええん、イチゴっぽくて可愛いくない?」

銀時はクルリと一回転

「分かりやせん。ヤンキーな姐御じゃねぇですかぃ」

土方を無視する二人

「銀時!!テメェ!俺を無視すんじゃねぇッ!!」

「怒鳴んなくたって聞こえるってぇの」

銀時、再び耳をほじる

土方は銀時の腕を取り

「公然猥褻でしょっぴくぞ!」

「ナニ?公然って?猥褻って?猥褻何て思うの土方くんだけだからね」

銀時の台詞に沖田は頷く

「良いから来い!!」

強引に引き寄せる土方

「ヤダよ、チラシ配らなきゃ、ママに殺されるモン」

「モンじゃねぇ!モンじゃ!」

腕を離そうとしない土方に 銀時は耳打ちする

それを黙って聞いた土方は 手を離す

「じゃ、ねぇん」

銀時は手をヒラヒラ閃かせ 去って行った

「どしたんでぃ、土方さん」

土方は銀時の後ろ姿を見詰めていた

「今時、ヤンキーみてぇに長ぇスカートなんざ
誰もはいてねぇって、教えてやったがイイですぜぃ
聞いてんのか、土方コノヤロー」

「ああ?聞こえてるぜ」

土方はそう言うと 踵を返し 歩き出した

「なんでぇ ありゃ」

 

 

 

 

 

かまっ娘倶楽部

男も女も遊びに来てね

 

♪ベンベン♪ベケベン♪ベンベケベン♪


ステージの踊り子は 皆 一様に ミニスカートのセーラー服を 着ていた

閉店 一時間前になって 現れた土方は かまっ娘達の姿を見て 後悔した

もっと早く 来る可きであった と

理由は至極簡単で 銀時もミニスカートのセーラー服を着ていたからだった

 

「遅い」

銀時は膨れ面で土方の隣に座る

「済まねぇ。オメーも、そんな格好をするならすると、言いやがれ」

「ナニ?言ったら早く来た?」

「ああ、そしたらオメー指名でずっといた」

「ふん。でも ま、もう 遅いケドぉ」

「遅いってなぁ何だ?なんか されたのか?」

真剣に聞く土方に銀時は

「なんかって?ナニ?」

「イヤ、そんな、ミニスカートとか、胸とか、腫らして… ナニ詰めてんだ?」

しどろもどろの土方

「ああ、そうねぇ…コレねぇ、ナニ詰めてんだろーね」

銀時は笑って土方に酒を勧めた


ちびりちびり酒を飲む土方の隣で 銀時はグイグイ飲んでいた

「オイ、あんま飲むんじゃねぇよ」

「なんですかぁ?
なんでぇ飲んじゃダメですかぁ」

フカフカ ホワホワした長い銀髪が 土方の頬をくすぐる

「オイ、酔ってんのか?」

「酔ってません。アンタが来んの遅いからムカついてんの!」

「済まねぇな。やっぱ、ヤな事されたんじゃねぇのか?」

「んな事ァ誰もしません。つーか、アンタがすんじゃねぇの?ヤってぇかぁキモチイイ事ォ」

銀時は笑って土方に寄り掛かる

「だいぶ飲んでんな。腹減ってねぇか?」

「甘いモン食いてぇ」

「好きなモン取れよ」

「サンキュんっ」

銀時は土方の頬にキスして

「抹茶クリーム餡蜜!」

と 叫んだ

「んなモンあんのか?」

「あるよ」

少しすると ドンブリにテンコ盛りの 抹茶クリーム餡蜜が登場した

土方は気分悪そうに 口元を押さえ 銀時は ニッコリ 抹茶クリーム餡蜜を口に運んだ

「あぁん!んっめぇ!!」

至福の時を味わう銀時の隣で土方は 視線逸らし 酒を煽った

 

 

 

 

 


春の宵

かぶき町をフラフラ歩きながら 銀時は土方の指にに指を絡ませる

「今日は 新八も居るからね、ウチじゃダメだよ」

と 言われていた

土方は黙って銀時の躯を引き寄せる

その躯が、一瞬細く、柔く感じた

「ナニ?」

銀時は見詰める土方を見返し聞く

「イヤ、何でもねぇ」

土方は呟いて 銀時をネオン煌めく洋風の宿に引き入れた

 

 

 

 

銀時は物珍し気に辺りを見回す

「洋風の宿は初めてだね」

少し嬉しそうだった

「そうだな
風呂はどうする?」

「入る?」

聞き返され土方は 肩を竦めた

「入ろうかな…」

銀時は呟いて ベッドに腰掛けた

「ぉお、フカフカじゃねぇの」

ベッドのスプリング軋ませ 跳ねる銀時

「そう言ゃあ、イチゴふぇあってなぁ、何だったんだ?」

「ん?」

銀時は立ち上がり ミニスカートの中に手を差し入れ

「コレだよん」

と 脱いだモノを土方に投げ付け、土方は素早く受け取った

ぴちゃ

「!…何だこりゃ…
びちゃびちゃじゃねぇか…!?」

土方は掌の中の 湿ったイチゴ柄の シースルーショーツを見詰める

「オイ…テメェ…こんな穿いて…アレ…やったんじゃねぇだろーな」

「アレ?ああ…アレね…うん…やったねぇ…」

「こんなスケパンで…尻振り踊りを…」

「そだよォ~アンタ来ないからさぁ」

銀時は笑って土方の前に立つ

「何だ?」

「ん?先ずはふぇらからでイ?」

「ああ?何がふぇらだ?ああん?」

土方の眉はヒク付く

「この格好でサービスするってぇ約束したから、ねぇ?」

「イヤ、いい。取り敢えず、そのフカフカしたカツラを取れよ。それと 胸の詰め物もな」

土方は不機嫌に言う

「ええ?なんで?セーラー服だよ?コレ、萌えポイントじゃね?だからアレだろ?解放してくれたんだろ?違うの?」

「ああ?サービスは受け入れたが、セーラー服はいらねぇ」

「訳わかんねぇ」

「セーラー服は萌えポイントじゃねぇ。俺の萌えポイントはオメーだ」

真面目な顔で言う土方に 銀時は笑って

「俺なら…何でもイイ?」

と 聞く

「ん?ああ」

銀時は 頷き セーラー服を脱ぎ始める

「そっかぁ、何でもイイかぁ」

しゅる

スカーフを外す

ぷちぷち じーっ

セーラーの胸当てを外し
前を開ける

かち じーっ

スカートのホックを外しファスナーを下ろす


すととっ

 

裸で微笑む銀時を
土方はポカンと口を開け見詰めていた

「どしたん?」

二つに結わっていた 髪を解きながら聞く 銀時

「そりゃ…カツラじゃねぇのか」

「自毛です」

くりんくりんの巻き毛は胸下まで届く長さ

「随分と、でけぇ乳だな…」

「ま、ねぇん」

銀時は両手で胸を中央に寄せた

「キンタマねぇぞ、キンタマ…ケツに挟めてんのか」

「挟めてまっせん」

土方は真正面に立つ銀時を見詰め

「女………なのか…」

と 呟く

「そうみたい…エヘッ」

おどける銀時

「どちらさんですか?」

土方は真剣に聞く

「ええん?
ナニ言ってんのォ
ひっじかったくん?」

銀時は真っ裸のまま土方を跨いで座り

「銀さんじゃね?
土方くんの最愛の?」

「イヤ、俺の知ってる銀時は男だしよ…」

「なんだよ、銀時なら何だってイイんじゃねぇの?」

「だから…何だって…女だよ?」

「あのね、特盛ママにね
オメーは喧嘩っ早くて、落ち着きねぇから、って イチゴ牛乳をね…」

「イチゴ牛乳?
テメェ毎ん日、ソレ、飲んでんじゃねぇか」

「うん。ソレがさぁ、イチゴ牛乳じゃなかったんだよね
何だっけ?テンテンヤクとか?何とか?」

「天星薬か?性転換の?」

「あん!知ってんのん?」

「ああ、聞いた事くれぇはな…
で…女体化したってぇのか…」

「うん。聞いてくれる?
女ってなぁ、ションベン我慢きかねぇのよ」

「テメェ…言に事欠いてションベンかよ!」

「だってぇ、酒飲んでっと、更に近くなんの。大変なんだよ?」

「分かったよ
んで?ションベン行きてぇのか?」

頷く銀時

「行って来い」

土方の膝から速攻降りて厠へ向かう銀時

「はぁ…」

土方は溜息吐いて着物を脱いだ

 

「ふぅぅ」

ホッと一息の銀時が厠から出て来ると 土方は そのまま 銀時を風呂場に連れ込んだ

 

 

 
フカフカの銀髪をオダンゴに 頭のてっぺんに乗せた銀時は 鼻歌混じりに湯舟に浸かる

「はぁ、気持ちイイ」

「俺ァ、落ち着かねぇ」

「なんで?」

「なんでだと?オメーは平気なのか?ああん?」

「コレ?女んなっちまったモン、アレコレ言ったって始まらねぇだろ?なら愉しんだ方が良くね?」

「愉しむ?」

「そうだよ
せっかく?女んなったんだからさ、試したくね?」

土方は ジッと銀時を見詰める

「だいたい、男よか女のが良いだろ?」

銀時の問いに答え無い土方

「女体の俺と風呂入ってて、キンタマしおしおって、どうなんですかァァァァ!!」

銀時は土方のキンタマを握り締める

「いッ!テメェ!」

「テメェこそナメてんのか?勃起させろよ!フツー勃起すんだろ?女と風呂入りゃ!あん?」

銀時は手の中で キンタマを揉み込む

「女とか…どうとか…関係ねぇ」

「んじゃ なんで?」

「犯ってイイのかよ?」

「俺ァ犯りてぇです」

笑う銀時に 土方は

「そうか…」

と 呟く

「うん」

土方に抱き寄せられ 銀時は躯の力を抜いた

戸惑いは あった

銀時を抱く前までは 女しか付き合った事はないし 銀時と 付き合う様になってからは 女を抱く事はなかった

土方はそう考えながら 銀時の頬を撫で 瞳を合わせる


[アレ?コイツこんな、睫毛バサバサ?]

[アレ?コイツこんな、女らしかった?]

[アレ?アレレ?]


土方は混乱し始め 銀時はバサバサの睫毛を伏せ 土方に唇を寄せた


[ま…まずい…さ…悟られる…]

土方は完璧なまでに動揺していた

[良いのか?このままコイツを抱いて?イヤ、抱くしかねぇ…ナニをビビる事がある?コイツは銀時だ…銀時を抱いてナニが悪い?今まで通り…]

土方は銀時の唇を貪る様に唇を重ねた

「ん…あッ…」

銀時の躯が小さく跳ねる

大きく競り出た胸が 土方の胸板に押し付けられ 形を変える

唇を離し土方はいきなり銀時を抱き上げ 風呂を出た


「軽いな」

土方は呟く

「ダイエットしました」

「巫山戯やがって…」

土方は銀時をベッドに寝かせ呟く

「アンタが真面目過ぎなんじゃねぇの?」

銀時は余裕の笑みを浮かべる

「フツーな、テメェみてぇのが、かまっ娘になっただけでも、ビビるってぇのにな、女体化したら尚更…」

「あ…ビビってんだ?」

銀時はニッコリ

「ビビってねぇ」

「だよねビビる理由がわかんないよね」

[チッ!コノヤロー…
俺をナメてんな…]

土方は内心ムッとした

銀時は欲情した視線を土方に向け 微笑む

「ホント、テメェは毎度毎度」

「ああん、ナニよ?」

土方の手が 豊かな乳房を包み込み 柔く揉み上げる

固く尖りくる乳首を指の腹で擦り 凪ぐ

「ふ…んっ」

「感じんのか」

土方は呟き 赤みを増した乳首を摘み 緩く捩った

「あっ」

銀時の白い肌が 興奮により ほんのり赤く染まる

「いやらしいな、ホント、女だぜ?反応がよ…」

土方は笑った

「んあ…ナニ?」

開く唇に土方は唇を重ね 舌を捩込み舌を絡める

銀時は土方の頭をかき抱き それに応え

「んっ…」

喘ぎを漏らす

「あ…あぁ…」

[ホント、女じゃねぇかよ…コイツ何だって、平気なんだ?]

銀時の躯に愛撫を繰り返しながら 土方は考える

[まぁ、俺が気ぃ揉んだって仕方ねぇ…]

土方はニヤリとして 銀時の躯を開いた

「すげぇ、濡れてるぜ?余程ヤりてぇんだなぁ」

「んんっ…」

土方は濡れそぼつ女陰を指先で開き そっとなぞる

「綺麗なモンだぜ…」

「あ…アンタ、随分、エロい事…言うね」

「ああん?どうせなら楽しんだほうが良いんだろ?」

固く尖る肉芽を指の腹で擦り 銀時の喘ぎを聞く

「こんなちっせぇ肉芽に、感じんのか?」

「う…うん…凄い、感じる…あぁ…んんっ」

ぷちゅっ

「ヤラシイなぁ…」

くちゅっ

「良い締まり具合だぜ…ほら、テメェも入れてみろよ」

土方は銀時の手を取り 自分の指に加えて 銀時の指も差し入れた

「何本、くわえ込む気だ?あん?」

「ば、テメ…」

「見ろよ」

土方は銀時の躯を起こし 女陰を見る様に言う

「な?柔らけぇからな、何本でもイケそうだな」

「アンタ…さっき迄、ビビり捲くり…だった…のに、ふ…あぁ」

「良いじゃねぇか、愉しいんだからよ」

土方は肉芽を強めに擦り 指の出し入れを繰り返す

「腰、動いてんじゃねぇかよ」

「あん…あんんっ…やだ…ねぇトシ…」

「まぁまぁ、時間はたっぷりあっからよ…」

土方は笑い銀時を横にして 指を引き抜いた

「なんだ?まずは…ふぇらからだったか?」

銀時の肩を跨いで 猛る男根を 銀時の目の前に突き出した

「ナニ?急にどSに目覚めてんの?」

「さあな、テメェの女っぷり見てたらよ、」

土方は笑い男根を銀時の口元に寄せた

「アンタ、女にはどSなんじゃねぇの?」

「んな事ァねぇよ。女にゃあ、優しい男だったぜ?」

銀時は男根を舐め上げ ゆっくりと 口に含んだ

[女なんざ、どれも同じだったからな…取り立てて、何とかしたいと思う女も、いなかったしな…]

懸命にふぇらする銀時の恍惚とした表情を見詰めながら土方は考えていた

銀時は土方が何やら考え事をしているのに気付き 口を離して起き上がる

土方が見下ろすのを見て笑い ひざまづくと 改めて男根を舐め始めた

いやらしく 音を立てて 舐め しゃぶり 吸う

それが欲しくて 欲しくて 仕方が無いとでも 言う様に

「なぁ、銀時、オメー、その成り、何時まで続くんだ、」

銀時は微かに首を傾げ 分からないと言う表情をした

「ずっとそのまんまだったらどうすんだ?」

銀時はチラッと土方を見ただけで 何の感情も表さなかった

「なんだ、どうでもいいのかよ」

土方は前屈み ヘッドボードから ゴムを掴んで銀時の前に翳す

銀時はそれを取ると ポイっと 投げ捨てる

「何だってんだ、良いのか?」

「んんっ…ナニが?」

「中出ししても」

「アンタ男ん時は出し放題のくせしてさぁ、女だと気遣うって、どーなの?」

「イヤ、孕んだらどうするって、な」

「孕む訳ゃねぇって、んな事、真剣に考えてたのかよ」

「ああ?俺ァ、女にゃ優しいっつったろ?」

「ばか!ホントの女じゃねぇし、」

「まぁ、そうだな。まぁ、アレだな。そん時ゃ、ナンだ、アレだ」

「ナニ、ごちゃごちゃ言ってんだよ」

銀時は土方を押し倒し のしかかる

「嫁に貰ってやっからよ」

「………」

銀時は目を点にして土方を見た後

「バカですかァァァァ!
アンタ、バカですかァァァァ!!」

と叫び 吻付けた

吻付け 躯を擦り付けながら 腰を蠢かせ 女陰を男根に宛がい 笑う

「…ンアッ…もう…アンタ…」

銀時は緩く腰を揺すり 自らの絖りを 亀頭に擦り付ける

「挿れろよ」

「ああん?イイじゃねぇの、時間は、あんだろ?ふふん」

銀時はニッコリして 土方の頬を撫で 吻付け 焦らした

「オイ、何で焦らしに入んだ?ああん?」

固く尖る乳首を 土方の胸に擦り付け 銀時は緩く腰を揺する

「オイ、面倒くせぇ事、すんなよ」

「あ?面倒くせぇ?ナンだよ。こうして、愛撫してやってんだろ」

「キンタマに擦り付けてんのが愛撫か?」

「不満?コレ、結構、気持ちイイのよ」

「そうかよ、好きにしろや」

土方はヘッドボードに手を延ばし 煙草を探る

かちっ

煙草を一本吸い付け 白煙を 吐く

「ちょっ、テメッ!!
ナニ、一服してくれちゃってんのぉぉぉぉ!!」

「ああ?オメーのサービスをよ、受けてんだよ」

「ナンだテメェ、」

「良いから、早くヤれよ」

土方は笑った後で 白煙を纏わせる

銀時は小さく舌打ちして 緩く腰を揺すり 土方の顎先に吻付け 唇を下へ 這わせた

「ふっ…んんっ…」

固く尖り 張り詰めた 乳房が 土方の胸を 撫で 擦られる

「あ…ンッ……トシ……トシ……あぁあ…」

女陰は熱く 濡れそぼち 微かに 躯は 震える

「は…アァあん…トシ…」

繰り返し名を呼び のけ反る銀時

土方は煙草を消し 目の前にある乳房を掴む

「アァッ!」

「震え止まらねぇ位、我慢する事ァねぇだろが」

土方はニヤリ呟き 銀時を引き寄せる

「オイ、吻、舌遊びさせろ」

銀時の潤んだ瞳は 欲情に濡れ 言われるままに 吻を開け 舌を出して 土方に 吻付けた

銀時は土方の頭を 掻抱き 舌の動きを 追う様に 舌を絡め合った

銀時が吻付けに夢中になっている間に 土方は 躯を起こしつつ 男根を女陰に差し入れた

「ぅンッ…ハァ…」

銀時は唇を離し のけ反る

突き上げられ しがみ付き 喘ぐ銀時を 抱き留めて 土方は激しく 突き上げた

向かい合い 抱き合い 銀時は激しく躯を震わせる

「アッアッ…」

「ッ…ンな締め付けんな」

土方は銀時を押し倒し 全身を紅く染め 快楽を貪る 銀時を 抱き締めた

 

 


夜明け前

僅かばかり眠りに就いた土方が ふと 目を覚ます

土方の腕の中で 猫の様に 背中を丸め 眠り続ける 銀時がいた

腕に抱いた 銀時の背中を撫で 肩を撫でる

固い筋肉の隆起

柔らかな 丸みは 感じられなかった

いつもの銀時に 戻っていた

土方は 小さく 安堵の吐息を吐く

じっくりと 銀時の寝顔を見詰め 夕べの名残である ただ 長い銀色の髪を 指に絡ませた

「こいつだきゃ、戻らねぇのか…」

小さく 呟く

銀時を起こさぬ様に 土方は 起き上がり ヘッドボードの 刀を手に取る

銀髪を手に絡め取り

スラリ

と 抜いた 刀の刃を 銀髪に宛がい

サクッ

と 切り取る

土方は 手に一巻きの銀髪を見詰め 吻付ける

ゴソリ

身動きし 目を覚ます 銀時

「ん……ナニ……」

ぼんやり 銀時は土方を 見る

手に 握られた 刀と銀髪に 目を見張る

「ちょっ…ナニしてんのォォォォ!?髪は女の命でしょうがァァァァ!!」

「女ならな…」

土方は微かに笑みを浮かべる

「ちょっ!マジでか!?」

銀時は

ガバリ

と 起き上がり 自分の躯を見て 撫で回す

「うぉっ!ねえ!乳消えた!!
ォオッ!?ジョイスティック復活!」

「チッ!ナニがジョイスティックだ…アホが、」

「戻ったよぉ!
イヤ、オメー、アレだよ?あのまんま、戻んねぇなら、なぁ?」

「何だ?テメェの言う事ァ、要領得ねぇな」

[余裕ぶっこいてた割りにゃ、内心、焦ってたのか…]

そう思いながら 土方は刀を仕舞い 手を差し出す

「で、何だ」

「あ?何でもねぇよ」

銀時は 土方から差し出された 銀髪を 押しやり そっぽ向く

「何だ。髪切ったの、怒ってんのか」

「ああ?だよ!
テメェ、勝手に人の髪、切ってんじゃねぇよ!」

思い出した様に言う銀時

「長い方が良かったのか?
んなクルクル長髪で あの歌舞いた恰好する気だったんじゃあねぇだろうな?」

「あん?俺がどんな恰好しようとテメェにゃ、関係ねぇだろが」

「ああッ?んだとッ!テメェッ!脳みそ沸いてんのか?」

「ナニ言ってんのぉ土方くん。オメーだってポニーテールだったろが」

「ああッ!?テンメッ!何時の話しだ!ソラッ!」

「あ、昔?」

銀時はボリボリ股間を掻く

「俺ァ、怒ってねぇよ。ソレ、テメェにやる」

「ああ?いらねぇ」

不快な顔をする土方

「なんだよ、欲しかったんじゃねぇの?テメェ、ソレにチューしてたろ」

「見てやがったのか」

「まぁ…」

銀時は 小首傾げ

「ンなの捨てて、こっち来いよ、な?」

と 笑う

土方は 銀髪を テーブルの上に そっと 置くと ベッドに戻り 銀時の隣りに座る

銀時をジッと見詰めた土方は 溜め息吐いて 銀時を抱き寄せた

「良かったな」

「あ……うん」

銀時は土方に寄り掛かり 目を閉じる

[コイツ、女の俺よか、男のが…イイのか…]

銀時は クスッ と 笑った

「何だ?」

「何でもねぇよ」

銀時は土方を抱き締める

「なあ、」

「ん?」

「床屋、行け」

土方の言葉に 銀時は 我に返った

「そうだ!テメェ!」

銀時は土方を押しやり 壁の鏡へ向かう

「なんじゃッ!こりゃあァァァァ!テメェ、ブッ殺す!!」

銀時は 土方を振り返り 睨み付ける

ザンバラに切られた フワフワの銀髪は 長いままの方が マシだった

「あ…悪ぃ…」

「悪ぃじゃねぇぞ!!
どうしてくれんのォォォォ!!
オメー、コレ、アレじゃねぇッ?クルクル長髪のがマシじゃねッ?」

「あ…そう…か?」

「テメェ……金!床屋代寄越せ!」

銀髪は土方を押し倒し 金 金と 連呼する

「うるせぇよ、金金言ってんじゃねぇ!」

「ああッ?じゃどうすんだよ!この頭ァァァァ!!」

「いいじゃねぇか」

そっぽ向く土方

「アレ?今何と言いましたか?ん?いいじゃねぇかと言いましたか?イイ訳あるかァァァァ!!」

銀髪は自分の頭を掻き毟りながら叫び 土方は溜め息吐く

「分かったよ、ちゃんと金出すからよ、それで床屋行け、な」

銀髪の腕を押さえ 土方は仕方なく呟く

「何で嫌々?テメェがこんなにしたんだろ」

銀時は土方の上から降りて 胡座をかき溜め息

「怒ってんじゃねぇか」

「ああ?いいよもう…面倒くせぇな…」

銀時はベッドから降りて 紙袋からいつもの着物を取り出し羽織る

脱ぎ散らかしたセーラー服を拾い 紙袋に詰めて 土方を振り返った

「仕事は?」

「非番だ」

土方は煙草に火を点け呟く

「あ、そうなんだ?なら、早く言いなさいよ」

銀時は笑って 今着たばかりの 着物を脱ぎ捨て ベッドに戻る

土方の隣りに座り 肩に頭を乗せ 吐き出す白煙を 銀時は目で追う

「悪かったな」

「ん…」

銀時の髪をクシャクシャにしながら謝る土方の 吻から煙草を取り上げて

「煙草よか、イイモン吻にしろよ」

銀時は笑う

「そうだな」

笑い返して 土方は銀時に 吻付けた

 

 

 

 

 

 

 

十日後


万事屋

 

「大分マシになったじゃねぇか」

土方は手土産をテーブルに置き 銀時の頭を見て言う

「お陰さんで…で?ナニ?ウチ来るなんて、珍しいよね?」

「あ…まぁ…気になって、な」

「そいつぁ、どうも。ケドさ、狙った?」

「?ナニがだ」

「何でウチに俺しか居ねぇの、知ってんの?」

銀時は手土産の包みを開けながら聞く

「知らねぇよ。たまたま、だ。たまたま」

「ふん、俺ァ、また、ジミーに張らせてんのかと思ったよ」

銀時はニヤリとし 土方はピクッと 片眉を引き攣らせ

「んな訳ゃねぇだろうが」

と スパスパ煙草を吸う

「おお、伊勢屋の団子だ」

「食えよ」

土方は呟き横を向く

銀時は笑って 土方の肩を突く

「違うモン食わせてくれる?」

「昼間だぞ?」

「ん?」

銀時は小首傾げ 土方は灰皿に煙草を投げる

ジュッ

火の消える音と共に 土方は銀時の肩を抱いた

「団子よか優先したんだ、イイモン食わせてくれよな」

「ああ?今まで、マズイモン食わせた事、あるか?」

「ふふん…ナイ」

銀時は笑って土方に吻付けた

 

 

 

 

 

 

 

おしまい