そんなこんな奴等が交した愛憎たっぷりの視線でも一目惚れと言いきれる


 

 

 

 

 


初めてヤツを見たのは、犬威大使館を爆破した逃走犯として、攘夷派志士・桂 小太郎と、池田屋へ逃げ込んだのを追った時・・・

「ご用改めである!!
神妙にしろ!!
テロリストども!!」

真選組 沖田総悟率いる一番隊 隊士と共に、俺は、攘夷浪士の潜む池田屋に踏み込んだ。

「一人残らず討取れェェ!!」

逃走する攘夷派志士達。

俺は逃げる桂を追い、共にいた銀色の髪の男に切付けた。

「逃げるこたァねーだろ、折角の喧嘩だ楽しもうや」

「オイオイおめーホントに役人か?
よく面接通ったな瞳孔が開いてんぞ」

「人の事言えた義理かてめー!
死んだ魚のよーな瞳ェしやがって!」

「いいんだよ。
いざと言う時は綺羅めくから」

 


男は曇った瞳で呟いた。

最初は命を狙った。

馬鹿総悟に止められなければ、仕留められたはずだ。

次は、仕挫る訳にゃあいかねぇ・・・

 

 

 


一人の女を賭けて、一戦交えた、真選組 局長・近藤勲を、卑怯なマネして倒したと言う、白髪の侍を探し出し。

「叩っ斬る!」

と息巻く隊士を押さえる為に、俺と総悟は町中を件の侍を探し、ヤツに辿り着いた。


そういやぁ、こいつも白髪頭の侍だった。

坂田 銀時

かぶき町で、万事屋等と、悪戯けた商売を生業としている男。

死んだ魚の様に生気の無い目をした男。

二度目も命を狙った。

ヤツが仕事をしていた、屋根の上で。

池田屋の時ゃあ爆弾処理
今度は屋根の修理。

忙しい事った・・・

「あれ以来、どうにもお前の事が、引っ掛かってた」

ヤツに、総悟から拝借した刀を渡し、真剣勝負を挑んだ。

近藤さんを倒した位だから、腕は達野郎だ。

面白ぇ戦いになるだろうよ。

そう思うと、ヤツを斬る事で頭はいっぱいになった。

真選組の局長が、万事屋ごときに倒される等、あってはならねぇ話だ。

真選組の、意地とプライドを賭けた戦いを、ヤツは肩に一刀浴びながら、さらりと躱した。

近藤さんを倒した時は、汚ねぇ手を使ったと聞いたが、今は貸した刀さえ使おうとしやがらねェ。

飄々としたまんまだ。

命を狙われてるやり取りだってのに、俺を気遣ってるってぇのか?

全く読めねぇヤローだ。

やっとこ抜いた刀を見て、俺は血気逸った。

“命のやりとりといこうや!!”

“斬った!!”

と、思った瞬間、躱された。

“斬られる!”

死んだ魚の目をした、ヤツの瞳が、一瞬綺羅めくのを見た瞬間、剣を叩き折られ、負けた。

俺は真選組を護ろうとした戦いだったが、この戦いにヤツが賭けて護るべきものはなかった。

だからヤツは俺を斬らなかった。

命を賭けて護るべきものが無い以上、戦うのは無意味。

それが、ヤツが護った武士道と言うやつだった。

結局、ヤツにゃあ、勝てねぇのか?

いや、いつか・・・

 

「んっ、あっ、ひ、土方くんっ?
ちょっ、ちょっ、ああぁ、くっ、は・・・激しい、から!」

「あっ?」

「あ?じゃないから・・・
瞳孔開き切って、ガツガツ、ガツガツ突っ込んで・・・
俺ァ親の敵ですかっ?ってんだ
コノヤロー!!」

組み敷かれ、俺のモノを激しく突っ込まれた銀時は息も荒く、息巻いた。

「親の敵?おめー何言ってんだ?」

「殺す気ですか?つってんだよ!
おめー今どんな顔してっか鏡見てみろ!
もう、殺ります!って顔だよ!!」

ハァハァと息吐いて、銀時は脱力した。

確かに、こいつを殺る事を考えていた。

「ああ、済まねぇ」

鏡に映る自分の顔は、殺意を秘めていた。

「済まねぇじゃねぇよ?
マジ、逝っちゃうよ?」

「そうか、イケよ」

「違うから!
そのイクじゃないから!
二度と戻らない別の世界に逝っちゃうから!」

"チッ"

面倒くせぇな。

「ちょっ、何ですか?今の舌打ち?
アレですか?こんだけ、やらして、やってんのに不足って事ですか?」

「ああ?良いからイケよ」

激しく突き上げを繰り返し、銀時の唇を塞いだ。

「あぁ、んっ、んっ、あっ、ああぁ」

頬染めて喘ぐ姿は、俺を夢中にさせる。

こいつの身体から伝わる体温、
熱い吐息、
鼓動、
蕩ける様に熱い締め付け、
煽り立てる律動、
銀時という存在、
総てが、
俺を夢中にさせる。

 


「だいたいさァあ、Hしてっ時、他の事考えるの、やめてくんない?
仕事の事か何だか、知んないけど、」

愚痴る銀時の言葉を遮る様に呟く。

「他の事?
んな事考える余裕は無ぇよ。
考えてんのはお前の事だ、銀時」

その答えに銀時はムッとした。

「はぁ?
おめー、俺の事考えてんのに、何、怖えぇ顔してんの?
まぁ~だ、命狙ってんですか?」

「ああ、おめーの命、俺にくれよ」

俺の本心だ。

一瞬銀時は不思議そうな顔をした後、惚けた顔をして言う。

「な~に言ってんだ?
とっくに、くれてやってんだろ?
じゃなきゃ、おめー、
ヤロウにHさせますかってんだ、コノヤロー!」

ああ、そうか・・・

「銀時・・・」

堪らなくその命が愛しくなった。

「何よ?」

銀時はまだ何か言いたいのか?
と言う顔をする。

「銀時」

「んだよ、あっ、」

ちっさな乳首を弄らうと詰まった声をあげる。

「名前呼べよ」

「ひ、土方くん、」

「ちげぇよ、」

下の名前だ。

「トシ、」

喘ぎ気味に名を呼ぶ。

「ああ」

良いな・・・

「トシ、トシ、、十、四郎」

熱に浮かされる様に、
呟く・・・

「うん、」

堪らねぇ・・・

こいつぁ、俺の煽り方を心得ている・・・

何やかや、計算尽と来てる・・・

やっぱ、敵わねぇ・・・

 

 

 


「あっちぃなぁ・・・」

自販機で冷たい缶コーヒーを買う。

「おや?
何処の別嬪さんかと思ったら、ありゃあ万事屋の旦那じゃあ、ねぇですかぃ?
ねぇ、土方さん」

総悟の指す方を見て

「ああ?ヤツが別嬪?
ぶ――――――っ!!」

飲み掛けのコーヒーを吹き出しちまった。

「きったねぇなぁ、掛かったじゃあねぇですかぃ、土方さん」

総悟は引っ掛かかったコーヒーをピッピッと払う。

「なんだ、ありゃあ」

「女装してお出かけったぁ、面白そうですぜ。
付けてきやしょうや」

総悟は楽しそうに言い、俺をニヤリと見詰めた。

やなヤローだぜ。

「見回りの途中だ。行くぞ、総悟」

「何言ってやがんでぇ、気も漫ろのくせぇしやがって」

ボソリ呟き、銀時の後を付ける総悟を追いながら怒鳴り付けた。

「んだとコラ―ッ!!」

「何やってんでぃ、土方さん。
旦那に気付かれるじゃあねぇですかぃ」

いきなり総悟に口許を押さえられ、息が出来ずもがく。

「化粧に女の着物姿もあんがい、イケてるじゃあねぇですかぃ。
別嬪さんだ。ねぇ、土方さん」

口も鼻も押さえられ、白目剥きかける俺に

「生きてやすかい?土方さん」

楽しそうに聞きながら総悟はニヤリ、手を放す。

「テメェェェェ!
おっ死ぬ所だったじゃねぇかァァァ!
殺す気かァ?コルァァァ!!!」

「チッ!」

残念そうな舌打ちが聞こえた。

こいつぁ昔っから、俺の事が気に入らねぇってんで現在進行形で命を狙ってくる、むかつくガキだ。

「総悟、テメェェェ!」

掴掛かる俺を制して

「シッ!見なせぇ、土方さん。
旦那ァ、転職したんですかぃ」

総悟は銀時が入って行った店の看板を見上げた。

 

“かまっこ倶楽部”

“男も女も遊びにきてね”

「知ってやしたかい?土方さん」

「んな事ァ俺が知る訳ねぇだろがァ!
見回り行くぞ!!」

なんだって銀時はあんな格好をして“かまっこ倶楽部”なんぞに入って行きやがったんだ?

 

 

 

 

 

 

―夕刻―


♪♪ベンベン♪ベケベン♪ベンベケ♪ベン♪♪


三味線と太鼓のリズムに合わせ、扇子を振り、腰を振る、ステージ上の踊り子の中に銀時を見付けて、思わず唖然としてしまった。

「いらっしゃいませ~」

「や~ん!こちら男前ぇ!初めて~?」

唖然とする内、かまっ娘達に腕を取られ、席に案内された。

「ご指名は~?誰がお気に召した~?」

怖えぇ、そのヒゲ面に厚化粧はいけねぇや・・・
銜え煙草も震えるってモンだ。

「あ、アレ、銀髪の、」

ステージを恐る恐る指す。

「や~ん!パー子?パー子なの~~?もてもてだわね~~。
踊り終わる迄も~う、ちょっと時間あるわよ~~♪
それでもいいかしら?」

「ああ、構わねぇ、酒をくれ」

「は~い」

頼む、誰か、ウソだと言ってくれ・・・

こんな怖えぇ思い、した事ァねぇ・・・

「お待たせ~~」

酒を盃に注ぎながら、ニッと笑うかまっ娘に、正直、ビビる・・・

顔、近過ぎだろが・・・

近寄るんじゃねぇ・・・

熱い視線なんぞ、送るんじゃねぇ・・・

怖えぇ・・・

 

ビビりつつ酒を飲む内に三味線と太鼓の音は止んでいた

「パー子ちゃ~ん、
3番テーブルごっ指名よ~」

「んあ?指名?」

「そ~よ~、男前よ~良いわね~」

 

正直、怖えぇかまっこ相手に、息も絶え絶えな気分だった・・・

「ど~も~パー子で~す」

顔を上げる前に俺の隣りに座わった銀時は、俺に気付くと

「アっレ~?土方く~ん?
かまっこ趣味があったとは、意っ外~知らなかったぞ」

俺の顔を覗き込み、ベタな猫撫で声で、ニッコリする。

「そりゃ、おめー、こっちのセリフだ なんだってこんな所で働いてんだ、銀時」

「銀時じゃ~~あっりまっせん~~。
パー子ですぅ~~♪」

「テメェ、グーだか、パーだか知らねぇが、なんでかまっこなんだって聞いてんたよ!答えやがれ!」

「怖~い。土方く~ん。
パー子のパーは天然パーマのパーなんですぅ~色々、大人の事情があるんですぅ~~」

猫撫で声のくせぇしやがって、無感情な喋りが勘に障りやがる。

「そのしゃべり方、マジやめろって!
キモいっんもっがっ!!」

いきなり銀時は俺の口許を押さえ、小声ながら焦った声で囁く。

「ソレ、禁句だから。
言ったらヤバイから。
おめーもかまっ娘決定だからっ!」

「んぐぐっ、もが、が、痛ってぇんだよ、なんだと?」

銀時の手を振り払い聞く。

「だめだからね!
かまっ娘をけなす言葉は禁句だからね!
おめー、ソレで、アレ、コレ、パー子ンなったんだから」

ボソボソ訳の分らねぇ事を言う銀時は手酌で勝手に酒を飲み始めた。

俺は襟元を直し、聞き返す。

「早えぇ話が、かまっ娘けなして、かまっ娘になった。って事か」

「そ~うだよォ~。ヤバイよォ~。
あなたの知らない世界だからね~~」

「んなモン、知りたかねぇ。
勝手にやってろや。
おめーがンな格好の意味が分ったから、俺ァ帰ぇるわ。んじゃっ!
頑張れ、パー子!!」

立上がり掛ける俺に

「何言ってんのよぅ~
帰す訳ないじゃな~い
ひっじかったく~ん」

銀時は着物の袖をひっつかんで、猫撫で声、何やら企む目をして笑う。

「悪りぃ、明日早いし」

「土方くんのウソつきぃ~。
夜勤なのパー子知ってるんだぞっ」

蒲鉾形の目付でニッコリする銀時に。

「ああ?
おめー、なんでんな事知ってやがる?」

焦って聞いた。

「え~?沖田く~んにィ聞いた~?」

エヘッとする銀時。

「そうですぜぃ、土方さん。
ウソはいけませんやウソは、」

衝立向こうから顔を出した総悟を見附、思わず目を剥く。

「総悟!!なんでテメェがいんだよ!
夕餉時にいねぇと思ったら、テメェ
俺が来るか見ようってんで、先回りしてやがったのか?
コノヤロー!」

衝立を除けて移り来る総悟はまじめな顔で言う。

「勘違いして貰っちゃ困りますぜ。
アンタがアホ面下げて来る事なんざ、先回りしなくったって、わかりまさァ。
俺ァパー子姐さんと、あ~んな事や、こ~んな事を楽しむ為に夕餉を抜いたんでさぁ」

「テメェェェ、何を楽しむって?
事に選っちゃあ斬る!!」

「野暮ですぜぃ。土方さん。
こかぁ、酒と大人のエロスを楽しむ場所ですぜ?」

「なぁにを気取った事言ってやがる!!
テメェは未成年だろがァァ!」

総悟の襟首掴んで揺さぶると、銀時は手を叩きながら無表情に言う。

「はいっはぁ~い、
面白いケド、おっしっま~い。
沖田くんは屯所に帰ってね~ここは、大人のエロスを楽しむ場所だからね~大人になってから出直すよ~に~」

銀時は俺の手から総悟を引き離して会計に向かわせた。


総悟が出て行くのを確認して戻って来た銀時は

「さぁさ、飲もう飲もう
これからは大人の時間だぞッ!
ひっじかったく~ん」

座り直し、ニコニコ酒を追加してグイグイ飲んでいた。

「さぁさ、ど~ぞ~。おひとつぅ~~」

裏声、猫撫で声に女の仕草で盃に酒を注ぎ足し、銀時は酒を勧める。

「夕方見掛けたんだって?
なんで声かけてくんないの?」

「ああ?見回り途中だったからな」

「ふ~~ん。
動揺して声掛けられなかった~?」

からかい気味の口調で銀時は聞く。

「ああ」

頷き酒を飲む俺に銀時は酌をして笑う。

じっくり見ると、銀時の化粧、女装姿は、総悟が言う様に、あんがいイケてた。

さっきのかまっこみてぇに、怖えぇ思いせずに居れたのは、思ったより、綺麗に見えるからか?

それは、贔屓目なのか?

そういやぁ、さっきのステージにも、別嬪な、かまっこがァ、いたような、いないような?

だが、誰かに似ていた様な、いない様な?

アレ?気のせい?

今迄俺は良い女しか相手にした事ァねぇ。

自分で言うのも何だが、男前なんで、かなりモテる・・・

女に不自由した事ァねぇ・・・

男にもモテるが、エロい気持ちになるのは、当然、銀時だけだ・・・

銀時の勧めるままに盃を空け、飲み続けた。

「オイ、銀、じゃねぇ、パー子」

「ん~~?」

「店、何時退けんだ?」

「何々?もう帰る算段?
飲み足りないでしょ~。
まだまだ飲むよォ~~!
帰りは1時だけどォ~?
な~に~?」

銀時の問い掛けに頷き見詰める。

指先で顎を引き、俺の方に銀時の顔を寄せる。

「なによぅ~」

チラッと相変わらずな目付きで俺を見詰める。

「ん、おめー、あんがいイケてんなァ、他のかまっこよか、断然別嬪だぜェえ。
フカフカの髪も面白れぇ、ピンクの紅も、似合ってるぜ、」

俺は呂律が回っていないのにあまり気付いていなかった。

「何言ってんの?マジ?キモっ!!」

「キモっ!とか言ってんじゃねぇよ!
褒めてんじゃねぇかぁぁ」

「土方くんヤバくない?
マジ酔ってない?イケてる発言、マジ、イタイんですけどぉ~」

「ああぁ?
この俺が酔う訳ねぇだろがァァァァ!
イタイのはおめーのしゃべり方だ!!」

「いや、酔ってるから!
も~~、ソレ、どう見ても酔ってるから!!」

「おめーに酔ってんだ。
銀時、俺ァ、そんな格好のおめーも、嫌いじゃねぇ」

「マジでか?」

「おお!そうだ!
何か文句あんのか?
上等だコルァァァ!」

相当な酔っぱらい加減の俺は、多分何を言っているのか、自分でも分っていなかった。

銀時は意外そうな顔をして俺を引き寄せ、膝の上に倒した。

「おめー、酔っぱ決定な。
膝貸すから、ちょっと、寝た方がいいって、後で起こすから。ね?」

銀時は盃片手に飲みながら俺の頭を撫でて呟き、楽しそうに笑った。

 

 

 
「ひっじかったく~ん
家、着いたケドぉ~?」

千鳥足の俺を担いで銀時は万事屋の階段を昇り、玄関先で降ろした。

「ひっじかったく~ん?
何だよ、へべれけじゃねぇか」

仕方無いとばかりに、銀時は俺を担ぎ直し、奥の和室に俺を運び、布団に寝かし付けた。

「だいたいなぁ~、俺の家来て?
素っ惚けた顔して寝てるなんてなぁ、ありですか!ってんだコノヤロォォ!」

怒鳴りまくる銀時は俺の襟元掴んで揺さぶる。

「う、うるせぇ、、チャイナ起きっぞ」

俺は何とか目を開けて、銀時を見詰めた。

「残念でした~!
神楽は新八ん家です!
んじゃなきゃ、ひっじかったく~んの事ァ、連込まねぇよォ~ん!」

「そっか、んで、なんでおめー、かまっ娘姿のままなんだ?」

「あ~、この格好も嫌いじゃねぇんだろ?」

銀時は笑って俺の帯を解き、褌の紐を解く。

「オイ、」

「まぁまぁ、
気持ち良くしてあげからっさ」

「酔い過ぎて勃たねぇ」

「大丈夫、大丈夫、任せなさいって」

舌舐め摺りして銀時は掴んだ俺の男根を銜え込んだ。

酔っている上、感度が鈍っているせいで、直ぐさま勃つ事はなかったが、銀時はネットリ舌を絡ませ、勃つ迄、時間を掛けしゃぶっていた。

「ふ、いいぜ、銀時、」

呟き、フカフカの髪を撫で、懸命に尺八してくれる銀時を見詰めた。

滅多に見れねぇ光景だしな、エロい顔してしゃぶる姿を楽しませて貰うとするか・・・

両脇に垂れた付け毛が、銀時が動く度に腿をくすぐる。

「ふふふ、くすぐってぇフカフカの髪がくすぐってぇよ」

「ん~~、笑ってんじゃねぇよ」

銀時は口を離し、薄紫色の着物の裾を捲り上げ、俺の腰を跨いだ。

「見ろ、おめーの尺ってるだけで俺ぁ ヌレヌレだ、どうしてくれる」

「挿入りゃあ良いだろが、それとも、弄って欲しいのか?」

「あっ、」

手を伸ばし、銀時の男根を握り、擦りながら笑い掛ける。

「トシの、好きに、ンアッ、いい、っ」

「んじゃ、ちっとだけな?
おめー、ものっそい、気持ち良さそうだからよ」

笑う俺の手の中で、銀時の男根は濡れ、固く張り詰めた。

化粧をし、女の着物姿で裾を捲り上げるその姿が淫らな想像を駆り立てる。

「もそっと、前来いよ」

銀時は膝で1~2歩進み俺が前も後ろも弄うのに丁度良い位置まで近付いた。

「前はガチガチに固ぇが、ここは柔らけぇな、ヒクヒク吸い付いて、俺の指を離さねぇよ」

「うぅんっ、」

「挿れろよ、そのまま裾たくしあげて、良い眺めだぜ」

銀時はゆっくりと腰を落とし、固く張り詰めた俺の男根に尻を当て、少しずつ収めていった。

カリ首で留めると、そこで蠢き始め、俺を唸らせた。

「堪らねぇ・・・」

徐々に総てを収めきって銀時はゆっくりと腰を振る。

「ああぁ・・・」

と、言う。

「い、いい・・・」

と、呟く。

まるで女の様に喘ぎ、身悶え、煽り立てる・・・

挿入ちまったら、女より、良い・・・

勿論、良いのは身体だけじゃねぇ・・・

「ホラ、また、なんか、考えて、るよ」

「そんだけ、喘いでて、良く俺の事、見てんなァ、感心するぜ」

「おめーだって、女と、やる時は、顔、見ん、だろ、、トシ、」

「俺ァお前とだって見るぜ?銀時。
お前の顔のが女よか良く見てる位だ、」

「良く、言う、よ」

「いや、マジな話、女との事なんざ、思いだせねぇよ、」

本当の事だった。

今更こいつに嘘を言っても始まらねぇ。

「今もよ、女よか、おめーのが、良いって思ってたんだぜ」

「フン、女と、比べ様、ねぇ、だろう・・・
女のが良いに決まってる」

腰を蠢かせながら、俺の胸に両手を付いて喘ぎながら言う。

「そりゃ違うぜ、銀時。
俺ァおめーが良い」

ニヤリとする俺に、銀時は薄ら笑った。

そりゃあ信じてねぇ笑い方だ。

まぁ、仕方無ぇか・・・

お互い、気持ち良く交われれば良い、位に始まった関係だしなぁ・・・

最近じゃあ、銀時以外、抱いてねぇ、なんざ、言い様もねぇ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 おしまい